*

人と一緒!コーヒー豆の脂の出る量の違いはなぜ?

プロローグ

先日、常連様からこんなご質問を頂きました。
「いつも種類を変えてコーヒー豆を買っているけど、コーヒー豆からでる脂が多かったり、少なかったり、あと豆を挽いた時にでる皮が多かったり少なかったり、それってどうしてなの?」

 

はい、今回はこちらの質問の答えについて書いていこうと思います。
こんにちは 焙煎アーティスト 島規之です

IMG_0968

 

コーヒー豆の脂の多い少ないはなぜ?

皆さんはコーヒー豆の表面に脂が浮いているのをご存じでしょうか。
だいたいは深煎りと呼ばれる、焦げ茶色の深い色をしたコーヒー豆にそれはあります。

 

特にアイスコーヒー用の豆などは、脂でテカテカになっていますよね。
この脂は何故浮くのかというと、焙煎はコーヒー豆の繊維を熱によって伸ばして行く作業です。

 

この繊維は熱に(火)あたる時間が長いほど、繊維の質は熱によりもろくなります。
ですから浅焙煎や中焙煎などより熱にあたっている時間が長い深煎り=深焙煎のコーヒー豆は、繊維は比べるともろくなっているということになります。

 

繊維がもろくなると、コーヒー豆は外部の環境から身を守ろうとして、脂をだし、脂で身をコーティングする事により外部の影響から自身を守ろうとする、だから脂がでるのですね。

 

で、同じ焙煎度合いなのに種類によって脂の出方が違うときがあります。
なぜか?
コロンビアは多いのにグァテマラは少ない、そんな事が時々あります。
僕もこれは焙煎して結果を見ないとわからないのですが、結局これも育った産地によるコーヒー豆の繊維を強さの問題だと思ってます。

 

繊維質の強いコーヒー豆は深焙煎でも比較的脂が出にくい。
繊維質の弱いコーヒー豆は深焙煎では脂が出やすい。
だと思います。

 

皮の量の違いは?

これは世界各国のコーヒー生産地における精製法の違いの影響が大きいです。
コーヒー豆はコーヒーチェリーと呼ばれる果実からタネをだし、そのタネがコーヒー豆になるんですが、精製の過程があります。

 

水を使うフリーウォッシュド、コーヒーチェリーをそのまま天日干しして脱穀するナチュラル、その中間のやり方みたいなパルプドナチュラル、などなど水が豊富な産地、水が豊富でない産地、それぞれに見合った精製法があり、それによる違いが挽いた時の皮の多い少ないに影響しています。

 

ここはちょっと専門的なお話になるので、この程度にとどめておきますね。

 

エピローグ

人と同じで育った環境や、教育、躾けなどで影響を受けるように、コーヒー豆もまた産地や環境そして気候などの影響を強く受けます。

 

そうした違いが、脂の多さであったり、皮の多い少ないであったりにでている、そういうことになります。
コーヒー豆も生産、精製まで突っ込んでいくとほんとうに奥深く、生産地では美味しいコーヒー豆を育てるために日夜いろんな努力と工夫がされています。

 

そうしたコーヒー豆を仕入れて焙煎できる、そして口にできること改めて幸せに感じますね。
美味しいコーヒーに感謝して。

 

いつもありがとうございます。
焙煎アーティスト 島規之

 

 

マーケティングの師匠 藤村正宏先生のオリジナルブレンドを島珈琲がつくりました!光栄です!
エクスペリエンスマーケティング略してエクスマの創始者 藤村正宏先生のスコットブレンド

 

師匠のブログはこちら
島珈琲さんが作ったボクの「スコットブレンド」
http://www.ex-ma.com/blog/archives/4546

 

購入のご案内はこちら
藤村正宏先生のオリジナルブレンド・スコットブレンド販売します!
https://blog1.shima-coffee.com/?p=13679

 

IMG_0035

 

The following two tabs change content below.
アバター画像

島 規之

珈琲焙煎を究めるために ハワイ島のコーヒー農園で通算6ヶ月働く その後 2002年にコーヒー豆専門店 自家焙煎 島珈琲 を開業 焙煎を究めるアーティストを目指し  日々珈琲焙煎と向き合う 「のほほんと心穏やかに」をモットーとし お客様に 「美味しいコーヒー豆と愛を届けること」に毎日全力を注ぐ

関連記事

TANPAN COFFEE 香りを閉じ込め、セット完了しました!

あの芸能人こと短パン社長 奥ノ谷圭祐さん監修のコーヒー、TANPANCOFFEE 本日200gパック

記事を読む

ブレンドって均一に混ざっているの?

プロローグ ブレンド、例えば島珈琲の1番人気「ブレンド花」は、中焙煎のブラジル:コロンビア:タンザ

記事を読む

ありがとうございます!おかげさまで島珈琲高槻店は4周年です

おかげさまです。 島珈琲高槻店は11月21日で4周年を迎えることができました。  

記事を読む

自家焙煎で独立して

 高槻に越してきてようやく1ヶ月が経ちました 「なれましたか?」 というお声かけをよく頂き

記事を読む

沈丁花の香りと14周年

月並みな言葉でしか今の気持ちを表現できませんが、ここまでお店をさせてくれてありがとうございます、そん

記事を読む

特選ブレンド四季 パワーアップ!

季節のブレンドは、月替わりのブレンドです。   今月は中焙煎=中煎り、マイルドタイプの味わ

記事を読む

職人さんの芸術的技術に触れる

本日も昨日に続き、店前の屋根の修繕工事をしています。雨が長く降ると、壁に雨水が浸みてくる箇所があり、

記事を読む

1日何回「ありがとう」を言えるか、が僕の日々の目標 

毎朝、ツイッターで #島珈琲録 とハッシュタグをつけてツィートしています。  

記事を読む

送風の操作で味わいの微調整を

昨日は1日に何回かパートをわけて、焙煎機のバーナー部分のメンテナンスをしました。 今回もバーナー内部

記事を読む

岡町本店の焙煎機のメンテナンスでした (4777)

今朝は朝6時に起きて、雨の降らないうちにバイクに乗って実家に。 実家の駐車場にバイクを停めさせてもら

記事を読む

僕の初コーヒー本できました!
ぜひ お読みください!

ドリップコーヒーの健康と秘密を明かす焙煎アーティスト 島 規之

ドリップコーヒーの健康と秘密を明かす焙煎アーティスト
島 規之

いつも身近にあるコーヒーに関する知識が満載!専門用語も少なく読みやすい!今までコーヒーに関心がなかった人でも興味を持っていただける楽しい内容です。あなたのコーヒーライフが更に楽しくなる一冊です。

ブログの読者になると新着記事の通知を
メールで受け取ることができます。 読者登録はこちら
twitter Instagram btn_hp
1度に出来る焙煎コーヒー豆の量 (5219)

現在、高槻店ではNTTの光通信を使用しておりますが、先日より大阪ガスさ

グァテマラとコロンビアのブレンド (5218)

Windows10のサポートがこの秋ぐらいに終了となるということで、僕

はちみつのような甘さ (5217)

最近もっともお店でお客さんに聞かれることは「コーヒー豆高くなってますよ

コンビニコーヒーのちから (5216)

日曜日は日曜日だけが営業日のお店、豊中市にある岡町本店に来まして、いつ

カフェインゼロはなぜ艶なしブラック? (5215)

昨晩、家へ帰る頃に吹雪となりバイクで帰るのをあきらめて、カミさんにクル

→もっと見る

PAGE TOP ↑