送風の操作で味わいの微調整を
昨日は1日に何回かパートをわけて、焙煎機のバーナー部分のメンテナンスをしました。
今回もバーナー内部に随分とコーヒーの皮のカスが入り込んでいて、ブロアでシュッと吹くとぱっーと内部から出てきて、舞っていました。
掃除も何の問題もなく終わり、時々バーナーの噴射部分にカスを逆に詰まらせてしまうことがあるんですが、そいうこともなく無事に完了しました。
だいたい月に一回ペースでやってます。
カスや灰を受ける、灰皿がきっちりしまらなくなればその合図で、ぼちぼちやらなと知らせてくれます。
次は12月の終わりくらいかな。
さて、焙煎機には送風を調節するダンパーという機能があるのですね。
その機能で味わいを調節してます、というお話を。
高槻店の焙煎機はデリケートで
ダンパーと呼ばれるその装置のちょっとした加減で、味わいがけっこう変わるのですね。
だいたい中焙煎のコーヒー豆はここ、深焙煎はここ、というダンパーの数値の定位置があるのですが、それを基準にしながら今年の豆はちょっと開けた方が良い、または閉めた方がいいというのがあって、都度調整しているのですね。
例えば、今年のブラジルのコーヒー豆。
味わいにちょっと気になるところがあるので、いつもダンパーの位置は4.5くらいなのですが、それを5の位置に開けて、その気になる味わいが表に出ないように調整したりしてます。
開け過ぎると味わいが飛んでしまいますので、かといって閉めると出て欲しくない味わいが目立ったりするので、培ってきただいたいの勘でこのへんやろな、というところで味わいを作りそして確認していきます。
野球でいう変化球を操れる
ストレートの直球勝負だけではなく、そうした変化球を上手く使いながら味わ作りと勝負する、というイメージでしょうか。
コーヒー豆のポテンシャルを引き出すのが焙煎ですが、その中で出て欲しくない味わい、目立って欲しくない味わいを上手くダンパーでコントロールするところが、ピッチャーの変化球に似た感覚を僕は持っています。
味わいつくりに対して、直球勝負だけで渡り歩くのではなく、変化球も織り交ぜて勝負と向き合う、そんな感じです。
微妙なコントロールですが、そこも焙煎の楽しいところでもありまして。
こんな駆け引きをしながら、毎日の焙煎を楽しませてもらってます。
おかげ様です、感謝感謝です。
それでは、どうぞ良い週末をお過ごしくださいね。
こころに響くコーヒーを
焙煎アーティスト 島 規之
いつもありがとうございます。
島 規之
最新記事 by 島 規之 (全て見る)
- 島のひとり言 (4942) - 2024年4月26日
- 今期のマンデリンを決めました (4941) - 2024年4月25日
- ゴールデンウィークの準備はばっちりです (4940) - 2024年4月24日
関連記事
-
アイスコーヒー できるだけ氷を溶かさずに急冷する方法
今週は嬉しいことがあります。 先日の大阪北部地震であるスタッフがその影響を
-
カミさんカプチーノ、サーブします
次のお休みには、いつも島家が利用している池田市伏尾台にある「不死王閣」さんへ行ってきます。 日帰り温
-
タンザニアとキリマンジャロ
島珈琲株式会社は4月が決算月。 5月から新年度となります。 株式会社が何なのかはあまり
-
濃いアイスコーヒーはアイスアメリカーノ
来月に実は、配達用のバイクの買い替えをする予定なんです、むふふ。 今のバイクは125ccのヤマハ・シ
-
コーヒー豆の保存方法と真空パックのお話
最近、ほんとうに多くの方が遠方から、岡町本店や高槻店へコーヒー豆を買いに来てくださります。 &
-
ドリップコーヒー 蒸らしを上手くするコツはあるの?
いつも通販でのお買い求めのお客さんがお店に訪ねてくれることがあります。 電車賃や高速代などを使い、
-
コーヒー生豆の発注、たくさんしましたよ! (4765)
11月になりました。 島珈琲においては閑散期の9月、10月をなんとか乗り切りまして、11月に突入しま
-
コーヒー豆は見た目で銘柄がわかるのか
人間50年 下天のうちをくらぶれば 夢幻の如くなり 一度生を得て滅せぬ者のあるべきか 信長が桶狭間の
-
島珈琲がコーヒーミルや器具をあまり販売しないわけ
今週からお店まで自転車でくるようにしてます。 今まではバイクでした。 配達も一旦、家に
-
淡路島からわざわざ取り寄せている ヒロタヤのピラミッドケーキ
今年はいろいろやっていこうと思ってます。 何をするにも、まずは資金が必要です。 そこは
- PREV
- 月イチのバーナー部分のメンテナンス
- NEXT
- その存在で励ましをくれる人