産地の様子から
公開日:
:
coffee
先日のブログで、コーヒーの花の一斉開花は、葉の上に雪が乗ったような光景が一面に、というようなことを書きました。
商社さんが資料とともに偶然、コーヒーの花の一斉開花の写真を送ってくれていたので、ちょっとご紹介したいと思います。
こちらがその光景です。

どうですか、すごいですよね。
この一斉開花で辺りは、ジャスミンの香りに似たコーヒーの花の香りが一帯に。
山下にもきっとその香りは届いていると想像できます。
花もすごいですけども、コーヒーはこうした山の斜面に植えられているのですね。
標高がある程度高いほど、美味しいコーヒーが出来るといいます。
コーヒーの木は確か24℃以上になると光合成をしなくなると、記憶しています。
ですので、日中は24℃以上にならない場所で、朝晩の寒暖差が大きいところが生育には良いかと。
寒暖差があるとコーヒーの実が引き締まり、タネであるコーヒー豆が甘くなると聞いています。
ですので、僕たちが飲む美味しいコーヒーは、こうした険しい自然の中で育まれ、生産者の方はほんとうに大変な思いをして作っている、そう思えば感謝しかないですね。

こちらの写真は、採れたコーヒーの実を果肉除去し、取り出したタネをコンクリートの上に平にし、乾かしている様子です。
写真の敷き詰められた黄色のものがコーヒーのタネです。
当然ながら雨に濡らしてはいけませんので、コーヒーの精製の過程には自然の乾季が必要となります。
もちろん植物の成長のためにも雨季が必要で、コーヒーの産地には雨季と乾季がある場所で栽培されています。
時々、トンボのようなもので、この乾かしているコーヒーのタネをかき、均一に乾くように人の手が加わっています。
コーヒーの栽培と精製には、広い土地が必要になることがわかりますね。
以前、僕がブラジルへ農園視察に行った時、農園主にこんなことを聞いたことがありました。
「あなたの農園はどこまでなんですか?」
すると農園主はかなり遠くの山を指し
「あそこまでだ。」と。
冗談かほんとかわからないお話ですが、冗談を言っている目ではありませんでした。
こうした険しいところで育ち、沢山の人たちの手が関わり、そして僕たちの元へ。
美味しいコーヒーが飲めるのも、こうして険しい所で頑張って栽培している人がいてくれるからこそ。
もう一度、深く感謝して美味しいコーヒーを一杯、また一杯と大事に味わって飲もう。
写真を見て思うのでした。
それでは。
こころに響くコーヒーを
焙煎アーティスト 島 規之
いつもありがとうございます。

島 規之

最新記事 by 島 規之 (全て見る)
- コンビニコーヒーのちから (5216) - 2025年2月9日
- カフェインゼロはなぜ艶なしブラック? (5215) - 2025年2月8日
- ブレンド花の味わい2025 (5214) - 2025年2月7日
関連記事
-
-
コーヒーのプロですが、家ではコーヒーメーカーで淹れて飲んでいます
朝型か夜型か、と問われると朝型人間です。 徹夜とかもうできません。 したがってコーヒー
-
-
なぜコーヒーは身体に悪いとされたのか
初めてコーヒーを飲んだ記憶、皆さんは覚えておられますか? 親父が毎朝ネスカ
-
-
苦く甘い (5090)
今朝の天気予報では雨となっておりましたので、昨晩は一度家に帰ったあと車で高槻店に向かい、岡町本店で必
-
-
焙煎機が止まってしまいました
朝、お店に来ると一番に付けるのが焙煎機のスィッチ。 暖機運転を20分くらいかけてして、その間はお店の
-
-
コーヒー豆の皮 (5060)
昨日と今朝と、焙煎している時はめちゃくちゃ暑く感じました。 昨日は湿気を感じましたが、
-
-
TANPAN COFFEEを持って短パンフェスへ行ってきます!
お店にお知らせを立てているのですが、それを見たお客さんが「短パンフェス」って何ですか?と聞かれます。
-
-
カキーンと冷えたビールが好き でもちょっとぬるいビールにも味わいがある
ビール好きなんです、というとちょっとビックリされることがあるのですが、晩酌を欠かさぬ人です。 喉をか
-
-
なぜ?カフェや喫茶店のお冷や(お水)が出てくるのか
プロローグ 昨晩は娘の4歳の誕生日パーティでした。 娘のリクエストを奥様
-
-
コーヒーは奥が深いなぁ
日曜日は日曜日だけが営業日のお店、豊中市岡町にある岡町本店にて先ほど焙煎が終了し、定刻の10時より営
-
-
コーヒーシロップ無糖の美味しさの秘密 (4690)
前の月曜日にコーヒーシロップ無糖の仕込み焙煎をしました。 先月の7月に製造し、252本のコーヒーシロ
- PREV
- 中煎りのコーヒー豆での、アイスコーヒーも美味しいで
- NEXT
- 伝えないと何も伝わらない