「美味しい」と感じるメカニズムを考える
「美味しい」を作る側の人間ですので、「美味しい」を感じる力を鍛え続けることが大事です。
だって美味しいものを知らないのに、美味しいものを作れないし、美味しいかどうかよくわかんないなぁって、作っている人の料理より、美味しいと自信を持って作ってくれる料理の方を、皆さんは食べたいですよね。
僕もです。
なので、日々美味しい力を鍛えるために、美味しいものに対して、なんで美味しいと思うのかなぁって考えて食べたり飲んだりしています。
まぁ、理屈抜きに、うまいもんはうまい、でいいのですけどね。
職業病かな。笑
こんにちは 焙煎アーティスト島規之です。
コーヒーの味覚に関しての関心度
ある本を読んでいて書いていたことです。
コーヒーの味わいにあまり関心のない人 2割
特に関心が強い人 2割
普通 6割
コーヒーの味わいに対して関心を持っている、もしくは持っていない、いや別に普通だ、という人がこのように別れているようです。
もちろんいろんな条件によって変わると思いますが、僕も感覚的にそう感じかなぁと思ってます。
それで、このブログを読んでくれている方は、関心の強い方だと思っておりますので、関心のあるかた向けの話を続けていきますね。
味覚は舌の表面にある味蕾という、味の感覚器があるのですね。
この味蕾から、味の刺激が脳に伝達される仕組みになっています。
味蕾は20歳前後によく発達し、その数も多いのですが、年齢を加えるとともに数も減り、60歳頃になるとピークの3分の1の数になるそうです。
しかしです。
訓練をしていると逆に味蕾は増える?
自然に過ごしていれば、上に書いたように味蕾は少なくなっていくでしょう。
資料によると、訓練をしていれば40代からでも、さらに上昇していくのだそうです。
美味しいという感覚が更に研ぎ澄まされる、というわけですね。
美味しいものが更に深く、美味しいと感じることができるのです。
これって、しあわせですよね。
訓練っていうと、たいそうなことをイメージしてしまいますが、僕がその訓練で大事にしていることは記憶。
味覚はまず記憶して、蓄積されていくのですね。
美味しいお肉も、どう美味しかったのかを記憶しているから、どう美味しいか次回、また次回によりわかると思うのです。
まず美味しいと思ったとき、よく記憶しておくこと。
あとは美味しいと思った時に何が美味しいと思ったのか、を感じるといいのかなぁ。
僕もとりわけものすごい訓練をしているわけではありませんが、日常を意識して過ごしています。
例えばビールでも、第3のビールとビールの違いって何かなぁって飲む機会があったときに、いつも考えます。
だからビールって美味しいんだなぁ、とか、第3のビールはビールに限りなく味わいが近づいて、すごいなぁとか。
そんなことをちょっとだけ思ったり、考えたりするだけでも訓練になりますのでね。
年齢を重ねても、美味しいと感じる力を下げることなく、持続させて、日々の食事などを美味しいと思えるしあわせを、食べ物や飲み物と一緒に噛みしめていたいですね。
それでは。
いつもありがとうございます。
焙煎アーティスト 島 規之
島 規之
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