焙煎度合いで豆の大きさが違う・ドリップ時の感触が変わる
今日、早朝からコーヒーシロップ無糖の仕込み焙煎を岡町本店でするために、前日に岡町本店に荷物を運び、岡町本店の近くにある実家に泊まりました。
夜中3時前に台風が接近。
今までに聞いたことのない強い風切り音。
台風で家の揺れを感じたのは、初めてでした。
風は強かったですが、朝お店に歩いて向かうと特に何かあった様子はなく、強いて言えば葉っぱ散らばっていたくらいの豊中でした。
今年はほんとうに何があるかわかりませんね。
暑さもまだまだ続くというか、本来ならこのあたりから夏本番。
夏バテなどないように気を付けてくださいね。
こんにちは 焙煎アーティスト島規之です。
焙煎度合いで豆の大きさが違う
同じブラジルコーヒーの豆があるとします。
一つは中焙煎=中煎り(写真右)、もう一つは深焙煎=深煎り(写真左)、わかりにくいですが並べてみるとどっちが大きいと思いますか
そうですね、微妙ですが深焙煎の方が大きいです。(一粒ちょっとサイズの違う豆があるかな・・・)
これは同じブラジルコーヒーで銘柄も同じ、違うのは焙煎度合いだけです。
ということは大きさが違う原因は、焙煎によってということになりますよね。
なぜ焙煎度合いによってコーヒー豆の大きさが違ってくるのか、といいますと深焙煎の方が、中焙煎よりも熱にあたっている時間が長いのですね。(注:同じ条件で焙煎したとして)
コーヒー豆は繊維の固まりみたいなものですが、焙煎とは熱によってコーヒー豆の繊維が伸ばされるわけで、時間が長いとその分伸びる、ということになり、結果深焙煎の方が中焙煎よりも熱で繊維が伸ばされて、豆が大きくなる、ということなんです。
但し大きいけども、中に含まれる水分は深焙煎の方が熱により飛ばされているので、中焙煎よりも1粒あたりの重さは軽くなっています。
1粒を取ってみると、中焙煎の方のコーヒー豆は小さくて重い、深焙煎は大きいけど軽い、ということです。
同じ200gのパックで比べてみれば、深焙煎の方がかさがあるので量が入っているように見えますが、実際は同じ量なんですね、機会があれば意識して見てくださいね。
ドリップ時の感触が変わる
上の文からの続きで、深焙煎のコーヒー豆は中焙煎より繊維が伸ばされているわけなんですね。
ドリップしたときの感触がどう違うかというと、深焙煎の方がフワッとしてサクッとした感じがあります。
それは繊維が膨らんでいる分、粉が水を吸う量が多く、それでそんなフワッとサクッとした感じになるのですね。
ドリップしているとき、フワッとしていませんか?
中焙煎はというと深焙煎とくらべて、重い感じがしますね。
深焙煎のようなとフワッとした感じではありません。
比べるとドシンとした感じです。
これは繊維が伸ばされてない分、水はけが良いというか吸わないというか、深焙煎よりも水が溜まるような感じになるかと思います。
この部分はテクニックでカバーできるものではなく、中焙煎だからこうなるのです。
ということで、焙煎によって大きさが違う、大きさが違う事でドリップにもそうした影響がある、ということを今回はまとめてみました。
意識して楽しんでくださいね。
それでは。
いつもありがとうございます。
焙煎アーティスト 島 規之
島 規之
最新記事 by 島 規之 (全て見る)
- 気持ち良く仕事をする環境をつくることでお客さんも気分が良くなる (4904) - 2024年3月19日
- 今日はバイクでちょいツーリング (4903) - 2024年3月18日
- 日曜日だけ、の理由 (4902) - 2024年3月17日
関連記事
-
粉の挽き目で変わるコーヒーの味わいの濃さのお話
実は時代劇が割と好きで、今はあまり見ていないですが以前はよく見ていました。
-
ドリップバッグはちょっと漬けると濃い味に
金曜日はカミさんのお休みの日です。 昨日は、休みを利用してカットに行かれました。 そう
-
同じブラジルでも、焙煎度合いで味わいは変わるよというお話
プロローグ ブラジルというコーヒー豆は大変使いやすい豆で、コーヒー屋さんから愛されている豆です。
-
知ってますか?コーヒーの苦味には2種類あることを
プロローグ コーヒーの味わいって何?と聞かれれば、酸味と苦味が頭に浮かぶと思います。 そのコーヒ
-
中煎りの魅力 深煎りの魅力
本日は僕自身の定休日。 朝、娘が学校へ行くのをお見送りし、その後パソコンに向かい、このブログを書いて
-
水だしコーヒーの粉の挽き目 どんな感じにすればいい?
散髪に行ってきました。 実は僕、開業してからずっと自分の髪は自分で切ってい
-
コーヒーを淹れるお湯の温度
たまにはコーヒー屋らしく コーヒーの記事を今日は コーヒーを入れるお湯の温度はいったい何
-
日曜日だけのお店 岡町本店は当日全部焙煎しているわけではありません
日曜日は日曜日だけのお店、岡町本店へ行きます。 高槻店から、荷物を積んで岡町本店へ。
- PREV
- コーヒー豆はコーヒーの実のタネ 果肉はどうしているの?
- NEXT
- 日本の古材で仕切りを作る