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ペーパードリップの時、プクッーと粉が膨らむのはテクニックでできる事なのか

プロローグ

ペーパードリップはほんとにいろいろな事があって面白いですよね。
世界のコーヒー文化を見渡しても、こんなに抽出にこだわったり、器具にいろんな種類があるのは日本が一番ではないか、そんな事を思ったりします。

 

日本には茶道がありますので、先日のブログと重なりますがコーヒーにもその茶道と同じ様なスピリッツが引き継がれている、そんな感じを受けています。

 

お湯の温度が何度とか、ドリップの仕方だとか、コーヒー屋のマスターによって言うことが様々なのは、お茶と一緒で流儀があるようなもの、と考えてもらえば嬉しいです。

 

さて、ペーパードリップをしている時、粉にお湯をかけた時、粉がプクーッと膨れたり、膨れなかったり、それはドリップするテクニックで起こったり、起こらなかったりするのか、原因は何か。

 

今回はそこのところ書いていきますね。
こんにちは 焙煎アーティスト 島規之です。

 

島珈琲のコーヒー豆で比べてみましょう

先日、ミスオーダーをしてしまったコーヒー豆、こちらは挽いて粉にしてしまったもので挽いた直後、冷凍庫に保存しました。

IMG_2028

 

2016年5月13日のものです。
これを書いている現在は5月17日、保管後、4日が経過しています。

 

これと店内に並べてあるコーヒー豆で今挽いたもの、その2つをドリップして比べてどんな膨らみ方をするか、見て頂くことにします。

IMG_2029

 

手前が粉で冷凍して保存していたコーヒー、奥が直前に挽いて粉にしたコーヒー、どちらも島珈琲の美味しいコーヒーです。

これを奥様に同じ様にしてドリップしてもらいました。

 

2つを比べてみた結果

ちょっとわかりづらいですが、この写真を見たとき奥の方が膨らんでいるのがおわかりになるでしょうか。

両方とも鮮度は間違いありません。
焙煎してからまもなくのものです。

 

IMG_1104

 

奥様はドリップに関して僕の指導を受けていますので、手前味噌ですが上手な方と思います。
これを見た時、膨らむ理由がテクニックではないことがおわかりでしょうか。

 

そうなんです、膨らむのはコーヒー豆の鮮度、つまり粉で保存しているとどんなに新鮮な状態で購入し、すぐに冷凍庫にいれても膨らむのが弱くなります。

 

なぜか、粉にするとコーヒー豆に含まれている鮮度でもある香り成分を含む炭酸ガスが抜けていくのですね。
この炭酸ガスが多く含まれている、すなわち鮮度が良いということになりますが、炭酸ガスがあるほどお湯をかけたときにプクッーと膨らむのです。

 

豆でも焙煎してから日にちが経てばその炭酸ガスはゆっくり抜けていきます。

つまり膨らむ理由は、コーヒー豆・粉に炭酸ガスが多く含まれているか否か、ということでテクニックではないということになります。

 

プロローグ

膨らむ=鮮度がある、但し鮮度が良くても粉にして数日経つと(冷凍保存でも)膨らみは徐々になくなっていく、そんなふうに捉えてもられると良いかと思います。

 

ドリップの技術的なところで捉え、今日は膨らまなかったから上手く淹れれなかったんだなぁーと思うのは間違いです。
技術ではありません、あなたが上手に淹れられなかったからではありません、そのコーヒーに炭酸ガスが抜けていたからなんですね。

 

膨らみはコーヒー豆の鮮度(焙煎してからどれだけ経ったか)と関係だということ覚えておいてくださいね。

 

 

薫る島珈琲をもう一杯。

 

 

いつもありがとうございます。
焙煎アーティスト 島規之

 

 

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島 規之

珈琲焙煎を究めるために ハワイ島のコーヒー農園で通算6ヶ月働く その後 2002年にコーヒー豆専門店 自家焙煎 島珈琲 を開業 焙煎を究めるアーティストを目指し  日々珈琲焙煎と向き合う 「のほほんと心穏やかに」をモットーとし お客様に 「美味しいコーヒー豆と愛を届けること」に毎日全力を注ぐ

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