*

始めは小さい焙煎機からのスタートだった

公開日: : 焙煎アーティスト

日曜日は岡町本店へ。
僕は高槻市に住んでいますので、早朝に出発し高槻店で道具や荷物を積み、それから途中カフェBeによって、事務仕事をしたあと、豊中市にある岡町本店へ到着。

 

荷物を下ろし、開店できる準備をして、一旦車を実家へ置きに。
実家がすぐ近くなので、両親と毎週必ず1回は顔をあわせております。

 

他愛のない会話するだけですが、元気な様子を確認しております。

 

日曜日だけが営業のお店、岡町本店。
現在、本店とは名ばかりになっておりますが、僕のスタートはここからでした。

 

2002年に開業。

 

資料をペラペラッとめくっていると懐かしいパンフレットが目に付いたので、今回はそのお話を。

こんにちは 焙煎アーティスト島規之です。

 

 

 

スタートは1キロの焙煎機だった

 

現在では岡町本店と高槻店とに、5キロの焙煎機を各店舗に設置しております。
5キロというのは1回の焙煎で最大5キロの量が焙煎できますよ、という数字です。

 

ですが、内容の8割くらいの量までが綺麗に焙煎出来る量と、僕自身は確認しておりますので、5キロですが4キロが1回に焙煎できる最大の量となります。

 

それよりも小さい焙煎機がありまして、岡町本店でのスタートは1キロの焙煎機でのスタートでした。

 

 

 

当初は全然コーヒー豆が売れなくて、売れなくて、でもいつか5キロの焙煎機をここに置くんだ、と希望を持って毎日を過ごしておりました。

 

今でも思い出すのが、オープン前日。
心に余裕のない僕でしたが、オープン準備もなんとかギリギリに間に合い、お店のセッティングも終え、コーヒー豆の焙煎をしていました。

 

でも疲れていたのか、それとも気がそれてしまったのか、焙煎度合いがすごい深煎りになってしまい、そのコーヒー豆に火が付き、燃えだしてしまったのです。

 

あわてて消化しましたが

 

コーヒー豆を焙煎すると浅煎り(浅焙煎)→中煎り(中焙煎)→深煎り(深焙煎)の順番で、焙煎が進行していくのですが、超深煎りを超えて焙煎を続けると、豆が燃えだしてしまうのですね。

 

はじめてでびっくりしました。
慌てて水で消化したのですが、実は空気の流れを遮断して釜の中で放っておけば、火の付いたコーヒー豆は鎮火するのですね。

 

それを知らず、僕は釜の中に水を入れてしまったのです。
幸い、鉄がゆがんだりすることはなかったですが、当時はオープン前日ということもあって、非常に落ち込んだのと、なんとなく絶望感に近い不安に一気に襲われたことを、今も鮮明に思い出すことができます。

 

そんなとんでもない失敗もした、1キロの焙煎機。
開業してから2年目で無理矢理ローンを組ませてもらい、2代目は5キロの焙煎機を設置し、その時お別れしました。

 

パンフレットを見て、そんな淡い思い出がふっと蘇り瞼裏にあらわれました。
なんだかありがとうって気持ちになったんですね。

 

ここまで来られたのは、いろんな感謝ごとがあったからこそ。
あれから16年、まだまだ失敗の連続の僕。

 

時々、自分の原点を思い出すものがあることにも感謝。
あの時の気持ちを思い出して、そしてそっとあの時の思いなどの原点を確認しておりました。

 

感謝です。

 

いつもありがとうございます。
焙煎アーティスト 島 規之

The following two tabs change content below.
アバター画像

島 規之

珈琲焙煎を究めるために ハワイ島のコーヒー農園で通算6ヶ月働く その後 2002年にコーヒー豆専門店 自家焙煎 島珈琲 を開業 焙煎を究めるアーティストを目指し  日々珈琲焙煎と向き合う 「のほほんと心穏やかに」をモットーとし お客様に 「美味しいコーヒー豆と愛を届けること」に毎日全力を注ぐ

関連記事

しなる心に

開業してしばらくは、ほんとうにコーヒー豆が売れませんでした。 美味しいコーヒー豆を焙煎していれば、売

記事を読む

誰かの必要な人になることを目指す

前号では、高槻店臨時休業しま-す!というご連絡をしました。 通販の発送もお休みになること、お伝えする

記事を読む

目立てへんけど、すごいヤツ

昨日の井上尚弥選手のボクシングの試合、観ました? すごかったですね、テレビの前で何度も身震いしました

記事を読む

コーヒーシロップ焙煎物語 ~無糖スィートメモリー~

プロローグ 懐かしい痛みだわ ずっと前に忘れていた でもあなたを見たとき 時間だけ後戻りしたの

記事を読む

島珈琲のすっきしりした味わいができるのは焙煎機が違うから

僕がコーヒー屋さんをしようと思ったのは、やっぱりですね、焙煎という作業が面白いから、そして好きだから

記事を読む

夏のコーヒー豆・粉保存方法

プロローグ お客さまからのご質問で一番多いのが、コーヒー豆・粉の保存方法。保存方法においては定期的

記事を読む

コーヒー豆にも表作・裏作があるの?

表作、裏作というのは同じ畑などで、1年通じて二毛作したときの先の時期の収穫、後の時期の収穫のことを指

記事を読む

たぶん僕は豊臣秀長と気があうと思う

先日 体調不良で一日布団で過ごしたとき 本棚から豊臣秀長の歴史小説を読み直した  

記事を読む

僕が影響を受けたコーヒーの巨匠たち

    16日と17日で両親と家族で温泉旅行を行ってきます。

記事を読む

思いきることで成績が変わることがある

基本的に人は変化を嫌うものだと思うのです。 今まで使い慣れたものが、違う仕様になったりすると前の方が

記事を読む

僕の初コーヒー本できました!
ぜひ お読みください!

ドリップコーヒーの健康と秘密を明かす焙煎アーティスト 島 規之

ドリップコーヒーの健康と秘密を明かす焙煎アーティスト
島 規之

いつも身近にあるコーヒーに関する知識が満載!専門用語も少なく読みやすい!今までコーヒーに関心がなかった人でも興味を持っていただける楽しい内容です。あなたのコーヒーライフが更に楽しくなる一冊です。

ブログの読者になると新着記事の通知を
メールで受け取ることができます。 読者登録はこちら
twitter Instagram btn_hp
今期のマンデリンを決めました (4941)

いよいよゴールデンウィークに突入ですね。   前回のブログで

ゴールデンウィークの準備はばっちりです (4940)

4月22日の月曜日がGW前の仕入注文の締めきりでした。  

悩むマンデリン (4939)

昨日は高槻店の焙煎機のメンテナンスを完了させました。   思

特にカーブは汚れが溜まりやすい (4938)

今日は7時に起きて家族で朝食を取ってから、すぐに高槻店へ。  

選択のマンデリン (4937)

日曜日は日曜日だけが営業日のお店、豊中は岡町本店に朝は7時過ぎに到着し

→もっと見る

PAGE TOP ↑