ピーキーな焙煎機 (5128)
ピーキーとは、バイクやクルマに使われることの多い言葉で、あまりコーヒーにおいては使わない言葉かもしれませんが、ピーキーという言葉がぴったりと合うのが高槻店にある焙煎機くん。特定の状況下や限定的な範囲において高い性能を発揮するが、それ以外の状況では神経質な挙動や低いテンションを示す特性を持つ、これをピーキーと表現しています。
高槻店の焙煎機も非常に神経質な部分があって、ちょっとした操作で味わいが変化したり、まったくそのポテンシャルを引き出せないようなことも起こり得ます。
操作に対するレスポンス、反応ですね、も良いのですが、悪い方にも反応もよく、慣れるまでは神経を使いました。
ほんのちょっとの操作で
例えば深焙煎の豆を焙煎する時、中焙煎の豆を焙煎する時、ダンパーという風量調節器の目盛りをほんの少し変えていたりします。
中焙煎の時は目盛りは4.5で、深焙煎の時はそれよりも0.5閉じるの方へ、つまり4の目盛りで焙煎します。
深焙煎ではより深い味わいになるように、中焙煎では軽く爽やかなテイストになるようにとそうしているのですが、ほんのちょっと操作でも味わいの出来上がりが随分と違ってきて、特性を知るとほんとうに面白い焙煎機だと毎回楽しんで焙煎してます。
焙煎機の釜は通常鉄を使うのですが、この焙煎機の釜はステンレス製となっています、それがピーキーになる理由なのですね。
個性を上手く引き出せる
ステンレス製の釜はステンレスシリンダーとも呼ばれており、操作性には難がありますが、特徴をわかって操作するとコーヒーの持つ個性ですね、これを引き出しやすいのです。
香りもしかり、それぞれのコーヒー豆のもつ特徴そしてポテンシャルを引き出しやすいので、個性的な味を引き出せて美味しいコーヒー豆が出来上がるのです。
ピーキーではありますが、僕にはこの焙煎機がなくてはならない存在で、美味しいコーヒー豆を量産できております。
焙煎機もそうですし、それを操る焙煎技術もそうですし、コーヒー豆のポテンシャルもそうですし、コーヒーの美味しいはじつにいろいろなところにあって奥が深いです。
島珈琲の美味しさの秘密のひとつ、ステンレスシリンダーで出来がった美味しいコーヒー豆を、深まる秋と共にお楽しみください。
それでは。
こころに響くコーヒーを
焙煎アーティスト 島 規之
いつもありがとうございます。
島 規之
最新記事 by 島 規之 (全て見る)
- ペーパーはメーカーで (5130) - 2024年11月2日
- 麻袋ぞくぞくと (5129) - 2024年11月1日
- ピーキーな焙煎機 (5128) - 2024年10月31日
関連記事
-
一歩譲る心を持てば そこに平和が訪れる
こんにちは 焙煎アーティスト 島規之です! 実は今 コーヒーの相場がかなり上がっている
-
ひとこと あるかないか で 人は変わる
ブログを移転して2回目 スマートフォンでは見やすくなったと思います スマートフォンとパソコンの画
-
年末のコーヒー生豆の在庫もばっちりにしてお待ちしてます
戸締り用心、火の用心って昔、モーターボートの宣伝があったの覚えている方いらっしゃいますか。 戸締まり
-
自分が美味しいと感じる淹れ方が大事
昨日はお休み。 午前中は家族で僕の車とバイクを洗車。 娘はホースを持ってきゃっきゃっ言
-
数字が必ずしも正しい、こともない
今年は、インフルエンザの予防接種を受けておこうと思ってます。 昨日、カミさんと娘が近所の耳鼻科で注射
-
チェンジ!タンザニアが新豆になりました
昨日はお休みで、娘が小学校から帰ってきてから、先日退院して施設に移動した父に会いに行ってきました。
-
コロンビアがスプレモとエキセルソに分かれます
本日はコーヒー生豆の納品でした。 30キロ麻袋を7袋、運送会社の方と一緒になってお店に運び入れました
-
コーヒーを粉にして1年間冷凍保存したものをドリップした結果
プロローグ 島珈琲では、お客様が家で飲む為のコーヒー豆をご購入の際、都度計り、都度お聞きして粉にし
-
焙煎機のメンテンナスを怠るとどうなる?
昨日はお休みでしたが、午後からは高槻店の焙煎機のメンテンナスを行いました。 午前は、愛車のマフラーを
- PREV
- 島珈琲愛用のコーヒーメーカーはメリタです (5127)
- NEXT
- 麻袋ぞくぞくと (5129)