海外から来るコーヒー豆。輸送中はどんな旅をしてくるのか?
プロローグ
先日、こんなツィートをしました。
コーヒー豆は赤道を中心として南北の回帰線の中の国々で、栽培されています。輸出する際、輸送はだいたいが船です。輸送中、赤道近くを船は通るのでコンテナ内の温度は上昇します。そのダメージから守る役目がこの緑の袋です。 pic.twitter.com/NLmzAHuvX8
— 島珈琲 島 規之(バイセン) (@shimacoffee) 2015, 11月 14
ありがたいことに結構反応がありましたのでちょっと掘り下げてみようと思います。
コーヒー豆は一部、日本でも栽培されていますが、基本的に日本では流通させるほどの生産力は持ち合わせておりません。
もちろん価格が高くなることもありますし、気候的に向いていません。
コーヒーの生産国の分布を表す、コーヒーベルトというのがあります。
これは赤道を中心にして南北の回帰線の中にある国が、主にコーヒー豆の生産できる気候であり、このベルト地帯をコーヒーベルトと呼んでいます。
当然、赤道の近くということで気候は暑い国ばかりです。
暑い国から運ばれてくるコーヒー豆、日本に来るまでのその旅路を記事にしたいと思います。
こんにちは 焙煎アーティスト島規之です。
コーヒーの袋詰めから船積みまで
コーヒー生豆は出荷するまではパーチメントコーヒーと言われる、お米の脱穀する前といえばイメージが湧くでしょうか、もう一つ皮を被っています。売り先が決まり、袋詰めするときにそのパーチメントコーヒーを脱穀します。
お米も精米仕立ての方が美味しいですよね、コーヒーも袋詰めするまでは大抵パーチメントコーヒーの状態で待機しており、ぎりぎりに脱穀します。
袋詰めされたコーヒーはそのまま船に積まれて、運ばれます。
ちなみにコーヒーの名前にあるサントスやモカは、船積みする港の名前が名称になったんですね。
ブラジル・コロンビアなど代表に、コーヒーの生産国は暑い国です。コーヒー生豆は空輸をすることもありますが、そのほとんどは船での輸送になります。
船の中では温度が上がる
暑い国からの輸送になりますので、赤道をまたぎ輸送路もまた暑いと思います。
ちなみに船積みはコンテナに昔は60キロ麻袋を500本とか、250本とか積んでいると聞きました。
今は60キロ、70キロ麻袋から、半分のサイズに変更されてきていますので、どれくらいコンテナに入れているのかは、知りませんが、キロにして量としては同じくらいは積んでいると思います。
コンテナには空調がついているものもあり、輸送中温度一定の温度にし温度管理をしながら輸送中に熱などでダメージを与えないようになっている、リーファーコンテナというものもあります。
普通のコンテナには空調はついていないので、ダメージを与えないようにこのミドリの袋、グレインプロと呼ばれるこの袋を麻袋の中に入れて、原料のコーヒー生豆を入れて外気から守る工夫がされています。
一般的な似姿はこの緑の袋に入ってなく、麻袋の中に直接入れて輸送されるのが大半だと思います。
エピローグ
日本に着いてから、農薬検査があり合格したら日本の倉庫(主に神戸とか横浜の港)に保管され、オーダーがあればトラックなどでお店や工場に配達される、ということになります。
港の倉庫では普通は空調のない倉庫で保管されていることが多いですが、保管中コーヒー生豆にダメージを与えないように空調がついて、定温にしている倉庫もあります。
島珈琲のお店で取り扱うコーヒー生豆は全て、ミドリのグレインプロという外気から守る袋にコーヒー生豆が入っているので、特に保管においてすごく気を遣ってはいません。
ひとつ気を遣っているところといえば、長く置いとかないで焙煎をたくさんしてさっと使い切ってしまう、ということでしょうか。常に新しいものを入荷するように、焙煎したらたくさんのお客様に喜んでもらえるように販売する!ことを心がけています。
焙煎がんばります!
いつもありがとうございます。
焙煎アーティスト 島規之
島 規之
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